生前贈与の記録で迷わない財産相続と税務手続き

生前贈与の記録で迷わない財産相続と税務手続き
財産相続では、「何をもらったか」だけでなく、「いつ、誰から、どう受け取ったか」も税務で見られます。特に生前贈与は、相続手続きが始まってから通帳を見返すと、家族でも思い出せないことがあります。土谷秀昭税理士事務所のブログでは、税理士事務所へ相談する前に家庭で整理しやすい相続対策を、やさしい言葉でお伝えします。
目次
- 生前贈与の記録が税務で見られる理由
- 相続手続きで先に集めたい資料
- 家族で進める相続対策の始め方
1. 生前贈与の記録が税務で見られる理由
生前贈与は、財産相続の前に財産を渡すことです。たとえば、親から子へ預金を移した場合でも、通帳に入金記録が残ります。
税務では、次のような資料が手がかりになります。
- 贈与契約書
- 預金通帳の入出金履歴
- 振込名義
- 不動産の登記情報
意外にも、「家族の間だから大丈夫」と思っていたお金ほど、あとで説明に困ることがあります。2024年以後の贈与では、相続財産に加えて考える期間が段階的に長くなる扱いもあります。だからこそ、贈与のたびに日付、金額、理由を残すことが大切です。
2. 相続手続きで先に集めたい資料
相続手続きは、亡くなった方の財産を一つずつ確認する作業です。まずは、家の中にある紙と通帳を分けて置くだけでも進めやすくなります。
集めたい資料は、主に次の通りです。
- 戸籍関係の書類
- 預金通帳
- 固定資産税の通知書
- 生命保険の書類
- 借入金や未払い金の資料
相続税の申告が必要な場合、期限は相続開始を知った日の翌日から10か月以内です。短く感じるかもしれません。戸籍の取り寄せや不動産評価には時間がかかるため、早めに箱や封筒で分類しておくと安心です。
3. 家族で進める相続対策の始め方
相続対策は、特別な家庭だけの話ではありません。預金、不動産、保険、車、家の中の貴重品など、財産相続で確認するものは身近にあります。
まずは、家族で次の内容を共有しておくと話し合いがしやすくなります。
- 通帳や保険証券の保管場所
- 不動産の有無
- 生前贈与の記録
- 借入金や保証人の有無
税務の不安は、資料が見えない時に大きくなります。反対に、資料がそろうと、税理士事務所へ相談する内容もはっきりします。
財産相続、相続手続き、生前贈与は別々に見えて、実はつながっています。今日できる相続対策は、財産の一覧を作り、贈与の記録を残すことです。小さな準備が、家族の迷いを減らします。